山田歯科医院|渋谷区幡ヶ谷|一般・小児・審美・矯正歯科など

インプラント

これだけは知っておきたい!インプラントについて

① インプラントとは…

歯を失ったことに伴い、従来は入れ歯や失った歯の両側の歯(ある場合)を削り橋を架けるブリッジを入れなければならず、入れ歯のわずらわしさや歯を削るリスク、清掃の困難さといった問題を抱えることになりました。しかし、最新の治療法インプラントによって、歯を失った部分に人工の歯(人工歯根)を埋め込み、その上に周囲の歯に合った人工の歯を作製する治療方法です。
人工歯根に使用されるチタンは、強度や耐腐食性において非常に優れている金属で、人体に拒否反応を起こす可能性が非常に低く、骨と結合する性質であることが証明されています。インプラントは、歯ではありませんので虫歯にはなりません。

インプラント治療についてのリスク

このように、インプラント治療は良いことだらけのようにインターネット上には書かれていますが、治療に伴うリスクも非常に大きい治療であることを忘れてはいけません。


1, 歯科治療の中で最も危険な治療

インプラントを埋める治療は骨にドリルで穴をあけ埋め込みます。そのため麻酔科で歯ぐきを切り、骨からはがし、骨に穴をあけるのです。骨の中には部位によって血管、神経があり、傷つけると大量出血による窒息、神経麻痺などの事故の可能性もあります。また、上顎臼歯部には鼻とつながる副鼻腔があり、骨の量が少ないと副鼻腔と交通し鼻漏、蓄膿などのトラブルの可能性もあります。


インプラント埋入手術における事故予防のための当院の取り組み

当院ではインプラント手術中のリスクを下げるために術前のCT撮影、#Dシミュレーションによる治療予測。そして、難しい症例ではコンピューターガイドシステムによるインプラント埋入手術を実施しています。


2, 体質や基礎疾患のために合わない場合も

インプラント治療は体内に人工の材料(チタン)を埋め込む治療です。近年では大腿骨頭置換術など医科でもインプラント治療を行っていますが歴史的には歯科分野の方が長い実績を持っています。しかし、体内に異物が入ることには変わりなく、体質によっては拒絶反応を起こす場合もあります。また、糖尿病などの基礎疾患や喫煙者はリスクが高く、インプラントが定着しない場合もあります。


3, インプラント周囲炎

インプラントは骨から歯肉を貫通した人工物です。歯の場合は歯肉が歯と線維で付着して歯ぐき(歯周ポケット)への細菌の侵入を防いでいますが、インプラントにはこの付着がありません。インプラント周囲のポケットの底は骨なのです。インプラントは円形で天然の歯よりも清掃が非常にしやすい形態をしていますが、清掃を怠ればポケット内に細菌が侵入してしまいます。細菌が侵入すると歯ぐきは細菌と戦い炎症が起き、赤くなり、腫れ、血が出るようになります。

炎症が骨に到達すると骨が溶けだし、インプラントを支える力が弱くなり、最終的には揺れが起き、膿が出るようになり、抜け落ちるのです。インプラントの周囲粘膜は普通の歯の周囲粘膜とは違い“瘢痕”という傷跡になっています。そのため毛細血管の量が少なく炎症症状が見えにくく、患者さん自身が細菌の侵入に気づくことができません。そのため、骨の吸収が起き、膿が出るようになり、臭いが気になりだし歯科医院を来院する患者さんがほとんどです。その頃には骨の吸収が進み、治療による改善は非常に難しくなります。


インプラント周囲炎予防のための当院の取り組み
・治療前

当院ではインプラント周囲炎を予防するために、インプラント治療を受ける患者さんは虫歯や歯周病にならないレベルでのセルフケアができるように予防プログラムを提供し必ず問題が起きないレベルになってから治療を実施しています。


・治療後

当院では治療中からセルフケアの管理を定期的に行っています。特にインプラントの場合は周囲粘膜に異常が起きていても患者さん自身が気づくことが難しいため専門家による定期的な検査が必須です。この検査によってインプラント周囲組織における問題を早期に発見し、適切な指導、処置をすることが初めて可能となります。


4, 上部構造の破損、脱離

埋め込まれたインプラントに問題が起きなくても毎日噛み続ける上部構造には噛むたびに力が加わります。埋入したインプラントと上部構造はネジやセメントで着けてあるため脱離の可能性があります。また、上部構造がセラミックの場合には破損の可能性もあります。天然の歯でも同様に欠ける、割れるなどの破損は起きるので病むを得ません。これは患者さんの噛み方、噛む回数、歯の接触時間によって差があります。

また、食習慣として硬いおかきやナッツ類、氷やキャンディーなどを咬み割る癖がある方は要注意です。骨付き肉などを無意識に食べたり、貝の殻や砂などを誤って噛んでしまうことでも破損は起きてしまいます。残念ながら注意して頂く以外に対策はありません。しかし、破損は病気ではありませんので修理すれば元通りになります。


5, 治療期間が長い

一般的にインプラントが骨としっかりと着くまでの期間は骨折が治るのと同じ約3ヶ月かかると言われています。しかし、患者さんによって骨の形成は個体差、年齢、基礎疾患、埋入骨の構造など多くの条件によって異なり、長い場合(骨造成や副鼻腔関連)は1年以上かかる場合もあります。


骨が早く着くための当院の取り組み

当院では骨形成の時間がかかることによるインプラントの感染リスクを下げるため整形外科で使用され、スポーツ選手で実績をあげている骨折治療器をすべての患者さんに貸し出し使用しています。この治療器は日本で開発され、有名になったのがサッカーワールドカップ1カ月前に骨折し出場が絶望視されたベッカム選手がこの治療器によって完治、出場したことで話題になりました。医科ではこの治療器の貸し出し使用が健康保険で認められており、1回の治療費が約3万円と高額ですが、当院では無償で使用して頂けます。

以上のように、多くのリスクを抱えるインプラント治療ですがその恩恵は非常に大きく、患者さんの生活の質(QOL)に大きく影響します。
十分なリスク対策の上でのインプラント治療の選択が必要です。

② インプラントの構造

インプラントは、歯根に相当する「インプラント体」・歯冠(歯の部分)に相当する「上部構造」、インプラント体と上部構造を連結する「アバットメント」の3つの構造で成り立っています。
それぞれのパーツに関する説明は下記をご覧下さい。

インプラント体

天然の歯でいうところの、歯根にあたる部分のことで、フィクスチャーとも呼ばれています。チタンでつくられることが多いです。ネジのような形をしており、顎骨内に埋め込み骨と連結させます。

アパットメント

インプラントを植立するために、歯槽骨に打ち込んだフィクスチャー(インプラント体)と上部構造を繋ぐ連結部分です。通常はチタンやチタン合金で作られる事が多いのですが、セラミック製のものもあります。

上部構造

天然歯でいうところの歯冠に相当する部分です。上部構造は一般的にセラミックで作られます。セラミックは審美歯科などにおいて、美しく、丈夫な歯科材料としても知られている素材です。また、奥歯などより力が強くかかる部分には金属の素材が使用される場合もあります。

③ インプラント治療の種類

インプラントの治療は、1本から全ての歯を失った場合まで様々なケースに合わせてた治療がありますので、その例をいくつか紹介いたします。

歯を一本失った場合

歯を一本失った時、ブリッジを使う場合は健康な歯を削って治療しなければいけません。しかし、インプラントは健全な歯を傷つける事なく治療を行う事ができます。

歯を数本失った場合

歯を数本失った場合は、数本のインプラントとそのインプラントに支えられるブリッジやクラウンで、機能と顔立ちが回復します。入れ歯を固定する為の金属のバネによる違和感などもありませんので、見た目にも機能的にもすぐれていると言えます。

歯を全て失った場合

全ての歯を失ってしまった場合は、5本またはそれ以上ののインプラントによってフルブリッジを固定します。入れ歯のような煩わしさや不便さからは解放されると思います。


料金表

埋入手術 200,000円 / 1本
上部構造 オールセラミッククラウン 200,000円 / 1本
メタルボンドクラウン 200,000円+金属代実費 / 1本

※記載されている料金は全て税別になります。
※料金は症例、難易度、使用材料、治療技術、治療時間により異なります。十分な検査の結果としてあなたにとって必要な治療方法を治療前に相談の上、治療期間、料金を決定します。

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