山田歯科医院|渋谷区幡ヶ谷|一般・小児・審美・矯正歯科など

歯科難民を救え!Dr.Yamada'sブログ

はじめに…

『ガン難民』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「ガンであることを知りながら自分にとって最良の治療法を知ることができず、多くの情報に振り回され満足な治療を進めることができない患者」を指す言葉です。
全国で130万人(2002年)といわれるガン患者総数の約半数67万人いるといわれる「ガン難民」は、医師からわかりやすい十分な説明を受けることができず、不満から医院を転々と移り変わる。そのたびにインターネットや書籍、テレビ、新聞などの情報に翻弄され、断片的な知識ばかりが増え、治療を選ぶことさえできなくなるのです。

(順天堂大学医学部 樋野興夫教授談)

歯科医療には、これに似た『歯科難民』がいます。

私の医院では初診時に90分のデンタルインタビューをしています。
そこで聴く、患者さんの声は患者さんの人生をも左右する大切なものです。


その声を頼りに、その患者さんにとって本当に必要な歯科医療を提供することで、患者さんの将来が明るく変わっていくのです。


このブログは、漂流する歯科難民救済をライフワークとする山田歯科医院院長の活動や思いを綴ったものです。


この世界から歯科難民がいなくなることを願って…。

口腔インプラント臨床コロキウム

2013年11月19日 (火) 15:52

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11月17日(日)第26回北海道地区口腔インプラント臨床コロキウムが北海道札幌にて開催されました。(写真はNIS会長の三島先生)

今回のテーマは「全身疾患とインプラント―臨床家必須のポイント」と題して3名の講師の講演と4名の会員発表がありました。

DSC00986教育講演として北海道医療大学歯科内科クリニックの歯科衛生士五十嵐陽子先生がインプラント治療における歯科医師、歯科衛生士の連携についてご講演されました。

五十嵐先生はキャリア10数年の衛生士さんですが、各方面でご講演をされる有名衛生士さんです。

歯科医師とのコミュニケーションの重要性についてお話しされました。

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特別講演として国際医療福祉大学教授で三田病院口腔外科教授の朝波惣一朗先生と北海道医療大学歯学部整体機能・病態学系顎顔面口腔外科歯科内科クリニック口腔インプラント科講師の草野薫先生のお話を伺いました。

お二人が共通しておっしゃることとして「インプラントを希望されて来院する患者さんのうち70%近い患者さんが自分で気づいていない、または知っていても申告してもらえないインプラント治療の障害となる疾患を持っている。」というのです。

当院では初診から十分なお話の出来る時間を取り良好な患者さんとの関係の中で健康状態などについてお話し頂いたり、日頃の健康診断の結果などをお持ちになって教えて頂けるのであまり問題を感じませんが、一般的にはなかなかお話しして頂けなかったり、質問しなければ出てこなかったりするようです。

糖尿病をはじめとする基礎疾患やアレルギーなどインプラント治療の結果を大きく左右する病気が潜んでいるかもしれません。

インプラント治療の前には十分な検査によってご自分の健康状態を知っておくことが大切です。

一般的には忙しい歯科医院では問診票で健康状態の確認をするようですが、口頭での確認することもなく、「書いていなかったから」とスルーしてしまうのはとても危険なことだと思います。

歯科治療は全身の健康状態と密接に関係しています。

健康な口腔があることで全身的にも健康でいられますし、全身の健康がよいことで口腔も健康が保てるのです。

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第16回口腔インプラント専門医臨床技術向上講演会

2013年11月11日 (月) 16:50

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11月10日(日)日本口腔インプラント学会が主催する「第16回口腔インプラント専門医臨床技術向上講演会」が開催されました。

今回のテーマは「安全・安心のインプラント治療をめざして―難症例を見極める」と題して行われました。

年4回朝9:00〜17:00まで大学や臨床家から今回は7名の先生がご発表されました。

88名の出席者の半分は私の見る限り60歳以上の先生方でした。

お話の中に「安全とは自然科学で証明される客観的事実、安心とは自ら理解・納得したという主観的事実です」という東日本大震災を教訓に明治大学理工学部教授、北野大氏が日経新聞のインタビューに答えています。

安全についてはやはり客観的な検査の結果をもとに十分なわかりやすい説明がされるべきで、その結果患者さんは理解し、納得できるのだと思います。

検査とは、単にインプラント埋入のためのCT撮影などではなく、歯を失った原因についてや生活の状況や健康状態、歯についての手入れや食習慣に至るまで客観的な情報が事細かく必要です。

以前マスコミで報道された死亡事故を起こした歯科医院での治療方法を紹介され、解説を受けましたが「ごく一部の臨床的に証明されていない方法によって行われた極めて特異な術式である。」とのことでした。

私から見てもあまりにも安直な解釈と施術に驚かされました。

インプラント治療は通常の虫歯治療とは違う特徴があります。

虫歯や歯周病のようなよく聞く歯科治療は「疾患」の治療なのに対してインプラント治療は「機能・審美回復」なのです。

医科で言うならば同じ外科手術でも腫瘍などの摘出術と美容整形の違い。

腫瘍の摘出が虫歯治療なら美容整形がインプラント治療という感じでしょうか?

だから患者さんも歯科医師も安易にインプラント治療をしやすいのかもしれません。

「安心・安全」を実現するには患者さんの理解と協力がとても大事です。

そして、患者さんが十分安心して治療を受けて頂けるような客観的根拠のある説明と治療が私たち歯科医療者には要求されるのだと思います。

 

 

 

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感動!歯周病学の天才ヤン・リンデ教授 祝受勲!

2013年11月5日 (火) 11:48

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私が歯周病学、そして歯科医療について多くのことを学んだ歯周病学の世界的権威イエテボリ大学名誉教授ヤン・リンデ教授が日本の歯科医療の進歩に対する貢献を認められ外国人歯科医師としてはじめて旭日中綬章を受章されました。

(受章者名簿は日経新聞から抜粋)

リンデ先生の教えは歯周病学にとどまらず「すべては患者のために」という歯科医療者としての志を基本に常に患者さんの立場に立ち、より患者さんにとって優しい歯科医療を歯科医学的な根拠に基づいて1970年代より実践されてきました。

まだ、日本では歯周病が歯槽膿漏と言われたころ、揺れる歯は抜いて入れ歯にすることしかしなかった時代に、歯を抜かずに治すことを治療法として考案した歯科医師です。

「歯周治療において昨日も、今日も、そして明日も何よりも大切なのは予防である。」と明言しています。

2013,11,2リンデ先生と

この写真は、リンデ先生にお世話になってきた先生方有志がリンデ先生の叙勲と記念講演を祝して開いたパーティーで一緒に撮らせて頂いた貴重な写真です。

以前も書きましたがリンデ先生は大学でも一切写真を撮らせてくださいません。

まして、このようにリンデ教授自ら腰に腕を回して一緒に写真を撮らせて頂けるとは思いませんでした。

感動して震えてしまうくらいです。

常にぶれない信念を持ったお話には感動します。

リンデ先生の教えを基に、一人でも多くの歯科疾患で悩む患者さん、歯科難民の方を救うことをあらためて強く決意しました。

このような機会を与えて下さいました岡本浩教授、竹内泰子先生に大変感謝しております。

 

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第44回PFA国際歯学会総会新潟で開催

2013年10月28日 (月) 18:01

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去る10月19日新潟において第44回ピエールフォシャールアカデミー国際歯学会日本部会総会が開催されました。

今回は国際会長のErnesto Acuna先生も奥様同伴で出席され学術講演会では日本口腔インプラント学会理事長 日本歯科大学新潟生命歯学部教授の渡邊文彦先生のご講演、そして文化講演では新潟大学建築学科教授の竹内裕一先生のご講演がありました。

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学会名のピエールフォシャール先生は「近代歯科学の父」と言われた偉大な先生で、この会の在籍者は多く大学教授を経験された著名な先生方ばかりで、とても開業医ごときが気軽にお話などできる先生方ではありません。

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私は、7年ほど前に九州大学名誉教授の森岡敏夫先生の推薦で入会させて頂きましたが50歳を過ぎた私が最年少というくらい。

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入会には学会発表や論文など功績の厳しい評価を受け入会します。

入会すると新入会員の宣誓があり、だれもが名誉ある会の会員に選ばれたことを光栄に思うと言います。

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私も毎回思うのですが、偉大な先生方が気さくに、お話ししてくださる姿は本物の余裕を感じさせます。

最近は、メーカーに祭り上げられ鼻が高くなっているお偉い先生が多くて高飛車で嫌な思いをすることが多い中、この回の先生方は誰も皆謙虚でしかもすごいのですからいうことありません。

実は、来年、この会の関東支部長内定の内示を受けました。

この年代では異例なのかもしれません。

 

 

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勉強会で受けた若き歯科医師からの相談

2013年10月18日 (金) 13:21

10月7日(日)前日大阪で行われた大学の同窓会翌日、早朝の新幹線い飛び乗ってある勉強会に出席しました。

そこで知り合った卒後5年目の先生から相談を受けました。

重度の認知症の44歳の女性をご主人とお嬢さんが連れてきました。歯磨きもうまくできず、虫歯をたくさん作っています。歯周病もまだ軽度ですがこのまま放置すればどんどん進んで行く状態です。

数件の歯科医院を回ったのですが、どの医院でも前向きに治療してくれず、行くと歯石をとるだけなので何とかして欲しいというのです。

ご主人の話ではこのままいくとますますひどくなるので、今のうちに歯を抜いて入れ歯にした方が楽じゃないか?というのです。

どうやらどこかの歯科でそんな話が出たらしいのです。

相談者の若い先生は自分の診断としてはきちんと治療をすれば抜くことはないと考えているそうですが、家族の希望が「抜歯、入れ歯」なので悩んでいるとのこと。

私は、この話を聴いて相談者の先生に言いました「このまま、ご主人のいうように抜歯したら、先生は後悔しませんか?」

すると、「今でも考えると寝られなくなるんです。今度来たら抜くことになっていて・・・。」というのです。

私は思いました。「自分の奥さんの歯を抜いてほしいと思うだろうか?お嬢さんも自分の母親が入れ歯になるのを平気でいるはずがない。」と・・・。

私は、相談者の先生に言いました。「ご主人とお嬢さんにもう一度お話を伺って下さい。歯を抜くことを希望されるのは何か理由があるはずです。」

認知症の患者さんのご家族の戸惑いや介護の大変さは当院に通院する患者さんでの経験上よくわかります。

「これ以上負担が増えるくらいなら抜いて入れ歯にしてもらった方がどれだけ楽か?」

このように考えられるのも無理もありません。

そのくらい認知症の家族を抱える方々は大変なんです。

そんな話をして、相談者の先生は次回の来院時に患者さんとお話をしてくださいました。

やはり、ご家族は介護の大変さから歯科医の漏らした「抜いて入れ歯にした方が楽」という言葉に諦めから流され、不本意ながら抜いて入れ歯にすることを希望されていたことがわかり、本意は「抜きたくないし、入れ歯にもしたくない」とおっしゃったそうです。

幸い、お口の中の状態はそれほどひどい状態ではなく、通常の治療とご家族のご協力が得られれば抜かずに自分の歯でかみ続ける音ができる状態だそうで、ご家族も本当に喜んでいるとのことでした。

相談者の先生からすぐに連絡を頂き私もホッとしました。

患者さんの隠れた思いを聴くことはできれば、結果は大きく違ってきます。

患者さんにとっても、ご家族にとっても、そして担当した相談者の先生にとっても、ほんの少しのコミュニケーションの違いで、結果は天と地ほど違たことでしょう。

これが、患者さんを主役とした、歯科医療におけるコミュニケーション:デンタルインタビューの真髄です。

 

この先生は、この患者さんを歯科難民にせず、ご家族も救ったのです。

若くして知った歯科医療の技術以外のことの重要性。

この先生はきっと忘れないでくれると思います。

こんな先生が少しでも増えることを願っています。

 

 

 

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CDC10月例会須貝昭弘先生ご講演

2013年10月11日 (金) 13:17

DSC0081710月10日私の所属する日本で最も歴史のあるスタディークラブCDC10月例会で「咬合育成」をテーマに須貝昭弘先生の講演を聴講した。

20年を超える時間経過を追った口腔内写真は何より真実を語ります。

80歳を超える高齢者の中に歯をなくさず健康に過ごしている患者さんがいる。

その患者さんに共通している咬合の素晴らしさに着目した須貝先生は、幼少期から咬合の問題をメインテナンスを通じて確認し、できる限り最小限の治療で良好な咬合を育成することを長年実践され大きな効果をあげていらっしゃいます。

メインテナンスでの来院は単に虫歯を見つけて早く治療するといった昔の定期健診とは違い、虫歯や歯周病の予防、そして幼少期からの咬合育成が非常に重要であることは長年メインテナンスを実施している当院も同様の考えを持っており非常に感銘を受けました。

当院の場合、場所柄子供の患者さんは単独では少なく、ほとんどが家族単位でお出でになっています。

親御さんの理解や協力も得やすく大きな治療に至らずすむことはとても良いことだと思います。

これこそメインテナンスの大きな効果だと思います。

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歯科難民急増!歯茎が痛くてジルコニアを勧められて・・・続編

2013年10月9日 (水) 12:21

9月20日に画像を紹介した患者さんの続編です。

患者さんは「早く治療をしてほしい!」と歯科医師に何かをしてもらうことを訴えます。

お話を聴くと「このままにしておくともっとひどくなって前の先生に言われたように歯茎を手術して切り取らなくてはならなくなるのでは・・・」という不安からの訴えでした。

検査結果から痛みの原因は前歯周囲の歯肉の炎症であることがわかりました。

「歯肉炎」と言って原因さえ取り除けば数週間で治り、痛みもなくなる病気です。

大谷敬子13,9,18正N画像は初診時の画像で前歯の歯茎が赤く腫れているのがわかります。

これでジルコニアの冠を入れれば治るとは・・・?

患者さんに原因について十分にお話しして、日頃のお手入れの改善をはかりました。

大谷敬子13,10,2PP①2週間後の来院時の状態です。

今まで痛くて普通の歯ブラシも当てられなかったところが、痛みもなくなり歯ブラシも普通にできるようになったとのこと。

画像でもお分かりのように前歯周囲の歯茎の色がだいぶ赤みが引いています。

まだ2週間ですのでこの程度ですが、正しくセルフケアを続けることでさらに改善され自然な歯茎に戻ると思われます。

当院ではエビデンスに基づき当たり前のことをしただけの話です。

この治療ではジルコニアの冠を入れることは不要になりますので経済的には儲かりません。

でも、この患者さんにとって本当に必要な治療は、ジルコニアの冠を入れることではなくて、正しいセルフケアによって原因を取り除くことだったのです。

あなたにとって本当に必要な治療は何ですか?

あなたが歯科難民にならないことを願っています。

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歯科難民救済・・・近所で人気の歯科医院で白い歯を勧められて

2013年10月1日 (火) 14:17

ハイブリッドジャケットクラウン症例左下の一番奥(赤丸囲み)の歯が痛むと来院されました。

1年ほど前に治療を終わっていますが、なおした当時はひどく腫れて治療をしたそうです。

腫れが治まり、白い歯を勧められ自費で冠をかぶせてもらったそうです。

その後、徐々に違和感が出始め、ひどい痛みではありませんがいつもうずくような痛みがあるそうです。

0000023172_柴山 真紀子_Camera_20130603102749歯茎は古い冠の錆が刺青のように青黒くついて腫れています。

0000023172_柴山 真紀子_Camera_20131001095256冠を外すと歯茎は出血し(歯周病を起こしています)中の土台(白い部分)は緩んで外れて動いています。

 

0000023172_柴山 真紀子_Camera_20131001102445緩んだ土台を外すと中は虫歯で溶けていました。画像のピンクのところが溶けたところ。

真ん中はすでに溶けて穴があき、根のまたの部分にバイ菌が入り込んでいました。

ご近所では人気の歯医者さんで、近所の方は皆そこに通っていると言います。

確かに見た目は白く、きれいな歯が入っていますが、これではこの歯は失われてしまいます。

すでに、この状況を診て保存不可能と判断する歯科医師もいると思います。

あなたは歯科医院をどのようにして選んでいますか?

近所で通いやすいから?

インターネットで調べてよさそうだから?

みんながそこに通っているから?

この患者さんのようにありえないような治療がされてしまう。

これが現在の歯科医療の現実です。

この患者さんは「ハイブリッドセラミック」という素材の冠を「白くてきれい」と勧められ、お値段もそれほど高くなかったので先生の勧めるように治療を受けたというのです。

たくさんの患者さんが通うからあなたにとって良い医院なのでしょうか?

あなたはどんな歯科医院に通いたいですか?

あなたの口腔の健康を真剣に考えてくれる歯科医師に、歯科医院に巡り合えるといいですね。

 

 

 

 

 

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日本歯周病学会秋の大会in前橋

2013年9月26日 (木) 14:03

DSC007879月21日・22日は日本歯周病学会秋の大会が群馬県前橋で開催されました。

岡本浩教授やリンデ教授を師事するスウェーデンでともに学んだ先生方が多数参加されていました。

ポスター発表では、日本歯周病学会認定医を目指す先生方の指導をする寺子屋塾塾長の西村先生とイエテボリ大学歯周病科に留学経験のある関野准教授、吉野先生が発表されていました。

関野先生は学術的な研究発表で基礎研究として大きな意味を持つ研究でした。

西村先生、吉野先生は症例発表ですが、どちらも基本となる予防と歯の保存をしっかりと配慮され、最低限の治療で最大限の効果をもたらす患者さんに優しい治療をされています。

DSC00786西村先生、吉野先生のポスターの前で・・・

イエテボリ関係の先生の特徴ともいえると思います。

スエーデンから1ヶ月ほどでの参加された先生や歯科衛生士の方々との再会は皆さんの勉強熱心な姿勢を感じられました。

開催地が前橋と不便な場所にもかかわらず大ホール満員の参加者には圧倒されます。

一般的に学会は大学の医局在籍者が出席するものと思われますが、特に歯周病やインプラントなどは臨床医の関心も高く最近では多くの出席者を集めています。

歯科医療は日進月歩。常に新しい情報を収集し、学び、患者さんに活かすことが必要なのです。

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歯科難民が急増!

2013年9月20日 (金) 18:52

0000051420_大谷 敬子_Camera_20130911142738こんな患者さんが来ました。

前歯が痛い!と訴えています。

よくお話を聞くと家族に病人が出て看病が忙しくなり、自分の体調も悪くなり10年以上通い続けていた歯科医院でのメインテナンスに1年以上行かなくなった。そうこうしているうちに歯があちこち痛むようになり、不義理にしてしまった歯科医院にも行けず、インターネットで探して銀座の歯科医院へ行ったそうです。

すると、「前歯を作り直せばなおる」と言われ、ジルコニアの冠を前歯2本入れたとのこと。

ところが入れるとなおさら痛みが激しくなり、我慢できなくなり外してもらい今は仮歯にして少しは楽になったというのです。

今度作り直しても治らなければ歯茎を手術して切り取ると言われたそうです。

さて、この方の歯が痛くなったのは10年以上前に入れたセラミックの前歯がよくなくて起きたのでしょうか?

当院では、患者さんのお話を昔のことまでさかのぼり伺い、その過程や体調、生活の状態など考え方や感じ方まで訴えを十分に伺うためにデンタルインタビューということをしています。

初診の約90分の時間の中で、過去の治療の辛さや思いを十分にお話し頂き、本当の望みを伺うと多くの方は「もう2度とこんな思いをしたくない」「治療はこりごり」「ずっと健康な歯でいたい」・・・と意外と今まで歯科医院でお話したことがない本音が聴かれるのです。

この方は決してジルコニアの冠を入れたかったわけではありません。

歯科医師は患者さんの本当の望みを聴くことができなかったのです。

そして、十分な過去の治療歴や健康状態、生活などを聴くことができなかったために診断を誤ったのです。

この方の訴えていた痛みは、看病に疲れ、体調の悪さから免疫力が落ち、そのうえ口腔のお手入れが十分でなくなったことで歯茎が痛くなり出したのです。

疲れや体調はすぐに直すことは難しいですね。

歯茎が腫れて痛くなった原因はセルフケアが十分でなくなり、弱った歯茎が歯周炎を起こしたのです。

腫れて痛くて歯ブラシも当てられず、余計に歯茎はひどくなってしまいました。

写真のように前歯の歯茎は赤く腫れています。

歯周組織検査など完全な検査を行い、原因が明らかになって、まずは歯茎が痛くなくなるためのアドバイスをしました。

歯茎の痛みは徐々になくなり健康な歯茎を取り戻しました。

この方は前歯を入れ替える必要はなかったと思います。

痛い思いをして多分30万円以上の出費をして、結果このような状態に・・・。

時間とお金の無駄でした。

イエテボリ大学で教えるように、患者さんの訴えを十分に伺い、完全な検査を行い、必要に応じて原因に対する処置を行う。

当たり前のことを当たり前にすることがどうやらとても難しいようです。

こんな歯科難民を救いたい。

歯医者さん探しって難しいですよね。

 

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